「やめたいのに、スイッチが入ったように食べてしまう」
「食べた後の罪悪感で、自分を責めてしまう…」
その悩みは、あなたの意志が弱いのではなく、「過食症」という心からのSOSかもしれません。
この記事は、8年間にわたり、摂食障害に苦しんだ経験のある私と同じように悩む、あなたの心に捧げる記事です。
過食症の苦しみの正体と抜け出すためのヒントを、私の経験談と専門的知識を引用しながら、お伝えしていきます。
1. 過食症とは?― 過食症は「意志の弱さ」ではなく「心のSOS」
過食症(神経性過食症)とは、自分ではコントロールできないほど大量に食べてしまう「むちゃ食い(過食)」と、その行為を「なかったこと」にするために意図的に吐いたり、下剤を乱用したりする「代償行為」を繰り返してしまう、心の病気です。
「食べ物もお金も無駄にしてる」という罪悪感。
「友達と普通にご飯ができない」という孤独感。
「やっちゃだめと思いながらもやめることができない」自分への嫌悪感。
もしあなたがこのような感情に苛まれているとしたら、それはあなたの意志が弱いからではなく、あなたの心が、助けを求めているサインなのです。
2.【体験談】私が「過食症」の沼にハマってしまった理由
私の過食症は、極端なダイエット中に出会ったチートデイがきっかけでした。
「今日だけは食べていい」という言葉を誤って解釈し、1日で10000kcalを超える量を平気で食べてしまったのです。その先に待っていたのは、幸福感ではなく、絶望的なまでの恐怖感でした。
何よりも辛かったのは、綺麗になりたくてダイエットを始めたのにも関わらず、過食嘔吐を繰り返すことで顔がパンパンに腫れてしまったこと。
思い描いた理想像からどんどんかけ離れていく。その現実が、さらに私を自己嫌悪の沼へと沈めていきました。
3. あなたの心と体に起きていること。過食症のサインとセルフチェック
「もしかして、私も…?」と感じたなら、今のあなたの状態を客観的に見てみましょう。
- 心のサイン
- 食べた後、激しい罪悪感や自己嫌悪に襲われる
- 人と一緒に食事をするのが怖い、避けてしまう
- 食費が異常にかさみ、経済的に苦しいと感じる
- 食べ物のことばかり考えてしまい、他のことに集中できない
- 体のサイン
- 嘔吐による唾液腺の腫れ(顔が腫れる、輪郭が変わる)
- 胃酸による歯のダメージ(歯が溶ける、虫歯が増える)
- 体重の急激な増減を繰り返している
- 常に体がだるい、疲れやすい
上記のチェックリストの症状が現れている方は、過食症の疑いがあります。
併せて、専門機関が掲載しているサイトでのチェックもおすすめです。
摂食障害(拒食・過食)のセルフチェック|心の扉メンタルカウンセリング横浜
4. “やめられない”のメカニズム。なぜ過食のループは繰り返されるのか?
なぜ、やめたいのにやめられないのか。それは、あなたが心身ともに「飢餓状態」に陥っているからです。
厳しい食事制限は体に栄養が足りないだけでなく、心まで痩せさせてしまいます。そして、過食をすることで、その痩せてしまった心の穴を埋めようとしてしまうのです。
【過食の悪循環ループ】
- 厳しい食事制限 → 心と体が飢餓状態に
- ストレス → 何かのきっかけで食欲のタガが外れる
- 過食 → 一時的に心の穴が埋まったように感じる
- 罪悪感・自己嫌悪 → 「またやってしまった」と自分を責める
- 代償行為 → 罪悪感をリセットしようとする
- (1.に戻る)→「次こそは」と、さらに厳しい制限を課す
このループを断ち切らない限り、心身の苦しみは続いてしまいます。
私自身も、この悪循環になかなか気づくことができず、苦しんでしまっていた時期がありました。まずは、なぜ過食のループに陥ってしまうのかを理解することが必要です。
5.苦しみから抜け出すための、今日からできる“はじめの一歩”
「過食症を完全に治そう!」と、いきなり大きな目標を立てる必要はありません。私が回復に向かうきっかけになったのも、本当にささいな出来事でした。
それは、友達と外食に行った時。その日食べたご飯が、本当に美味しかった。
その時、ふと思ったのです。
「これを吐いてしまったら、この楽しかった思い出まで、全部流れていってしまう気がする」と。
その日、私は吐きませんでした。それが、私の「はじめの一歩」でした。
あなたにとっての「はじめの一歩」は、何でしょうか。
私があなたに、まず一番に伝えたいことは、自分を責めるのをやめることです。
罪悪感は、心の飢餓感を加速させてしまいます。まずは、どんな日の自分も、「そっか、今私はつらいんだ」と、あなたの心を受け入れてあげることから始めてみませんか?
6. まとめ:あなたは、もう十分に頑張っている

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事を最後までお読みいただいたあなたは、今、まさに変わろうとしている証拠です。
最後に、過去の私と同じように苦しんでいるあなたに、一番伝えたかった言葉を贈ります。
「どんな姿でも、あなたはあなた」
体重計の数字や、一日の食事内容で、あなたの価値は1ミリも変わりません。
どうかご自身を責めすぎず、あなたがあなた自身の一番の味方になってあげてください。
この先のあなたの人生が、豊かであることを願います。
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